![]() |
![]() |
05/04/07 田舎のBenから大阪のSへ 大学生時代、ひとつ先輩の女性と半同棲をしていました。 彼女が先に大学を卒業し大阪へ帰りました。 僕はひとり田舎の大学で、月に一度だけ彼女が来てくれる週末を 楽しみに過ごしていました。 今、思えばなんてひどい手紙を送ったのかと後悔しています。 「近くの女性と結婚しろよ」という親戚の人の声に、 遠距離恋愛や県外の彼女との結婚なんて出来るわけが無い と思い込もうとした僕は、彼女と結婚できない理由を 1ヶ月もかけて1冊のノートに書き綴り送ってしまったのです。 もちろん別れたくて書いたわけではなく、 別れたくは無いけど、離れ離れになってしまい、結婚も現実的に 出来ないから別れなくてはいけないんだという思いになぜか かられてでした。結婚できない理由を無理やり理由付けしての事でした。 若かったんだと後悔しています。 手紙を見た彼女は遠い電話の向こうで黙っていました。すぐに「別れ」を 撤回し、なんとか元通りに今まで通りの付き合いを続けたのですが、次に 会ったとき彼女は長かった髪をばっさりと切り落としていました。付き合 って2年半目のこと。それからは、毎月彼女が大学へきてくれて、僕が大 阪へ会いに行くことはなくなりました。 1年遅れの就職で、夏から僕は2年間大阪の本社で勤務することが決ま り、自分たちの未来に夢と希望を輝かせました。でも、彼女の電話の声は 大喜びしている様子も無く、、でもそれからも毎日毎日、夜電話で話し つづける日々が続いたのです。今まで通り楽しい日々でした。 僕が大阪へ行ってから、お互いに会う機会は減っていました。いつでも 会えるという気持ちとは別に、彼女は、大阪で僕との思い出を作りたくな いからという思いがあったそうです。2ヶ月ぶりくらいに、クリスマス前 に逢うことになりました お互い、別れを意識して。。 彼女がカラオケで、僕の前でたった1曲うたった曲、 岡村孝子の「夢をあきらめないで」。 〜いつかは、皆、旅立つ それぞれの道を歩いていく あなたの夢を、あきらめないで 熱く生きる瞳が好きだわ 負けないように、悔やまぬように あなたらしく、輝いてね 心配なんて、ずっと、しないで 似てる誰かを愛せるから あなたが選ぶ全てのものを 遠くにいて信じている 〜 彼女は、僕の書いた結婚できない理由が、僕の夢は彼女だと実現できない と思ったようです。決して、彼女も僕と別れたかった訳ではなかった、 でも住む所が違い、将来住みたい場所も大阪と田舎で違い、別れるしかなか った。「大阪を離れられないって思い始めててん。。」 そんな、二人でした。 彼女の家の前で「いい思い出をありがとう」とお互いに言って、 山下達郎のクリスマスイブを聞きながら高速を何度も事故しそうになるくら いスピードだして帰りました。どうなってもいいと思っていたのです。 2年後、僕が大阪を去るときに、本当に最後にお別れの電話をしました。 「もう おそいの」という彼女のあの時の言葉が心にやきついています。 その半年後、彼女の部屋の電話はもうつながらなくなっていました。 このメッセージはあなたのことを忘れられないあの人が書いたものかも知れません。 返事を書いてみませんか。 こちらからどうぞ |